寄稿:浜の母ちゃんのキッチンカーが往く
遊子漁業協同組合女性部 部長 山内 満子
「フェスタ」でデビュー
私たち遊子漁協女性部のキッチンカーがB級グルメフェスタに初めて出展したのは、昨年暮れに東温市で開催された「四国B級ご当地グルメフェスタ」だった。雨に見舞われた初日は遊子の元気をアピールすることに専念し、二日目に期待した。二日目は、向こう岸が見えないくらいの人出で、商品は足らなくなるし最後尾の把握に四苦八苦するしで、経験不足を存分に味わった。
参戦には清水の舞台から飛び降りるほどの覚悟が要った。私たちにとって、B級グルメフェスタはテレビの中の行事くらいに考えていたからだ。
エントリーするにあたり、「B級ご当地グルメ」の意味とメニューを私たちなりに考えた。遊子でのおきゃく(おもてなし)に必ず登場する「包丁汁」はすぐ思いついた。しかし、一体何食提供したらいいのだろう。五十食? 百食? 最終的につけた見当は五百食だった。その未知の数字に、決めたらやらんといけん、どうしたら五百食提供できるんだろう? とみんなで知恵を出し合いながら、何とか見通しをつけた。しかしその時には締め切りが思いっきり過ぎていた。そこで諦めないのが浜の母ちゃんである。
電話で思いのたけを伝えたところ、直ぐに四B連の奥山さんが遊子まで出向いて下さった。「遊子の包丁汁」を試食していただき、「これなら」とどうにか入れていただくことができた。その時、他の取材の撮影で一緒に作っていた「たべ鯛バーガー」を奥山さんは見逃さなかった。これも面白いと、二つともエントリーする事となった。
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