「幸せのかたち」と「ご当地グルメ」
四国B級ご当地グルメ連携協議会 常任顧問 奥山 忠政
「成長」と「幸せ」
「現在のまま人口増加や環境破壊が続けば、資源の枯渇や環境悪化で100年以内に人類の成長は限界に達する」と、ローマクラブが警告したのは1972年であった。あれから40年経ち、そろそろ焦り始めているハズなのに、世の中の大勢は何事もないかのようにふるまっている。
エネルギーを例にとると、20年で枯渇すると言われていた石油資源が、新しい油田がつぎつぎと発見されたことで延命したうえ、シェールガス(オイル)の開発で緊張のタガが外れてしまった。こうしてまたしばし邯鄲の夢(はかない夢)にまどろむことになる。
ここでちょっと考えてみたい。人類や民族の「持続性」を考える前に、今の「わたし」が「幸せ」なのだろうか。「成長」と「幸せ」にどんなつながりがあるのだろう?
「グローバル化」を取り上げてみよう。「国境をなくして人々が自由に行き来し、みんな仲よくしよう」ということではない。「市場を拡大して売上を増やし成長を促そう」いう「売上第一主義」「経済至上主義」の延長であることに気づきたい。そしてそれが米国発想の「単一市場化」ということにも。
誤解のないように言うと、そのような世界のあることに異をとなえているのではない。それはさておいて、われわれなりに「ローカル化」によってバランスをとろうと言うのである。
その米国のことだが、1%の富裕層と99%の貧困層が分裂しているという深刻な社会問題のあることは周知のとおりだ。「グローバル化」は、この事態を世界に拡散させるにちがいない。
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