▲代表の山内さん

ふるさとの味の弁当でまちおこし

城川町生活研究協議会代表  山内美智恵さん

城川町生活研究協議会

 西予市は、平成16年に明浜町、三瓶町、宇和町、野村町、城川町が合併して誕生した。そのなかの城川地区は、典型的な中山間地だが、「奥伊予」と称して独自の地域おこし活動を行ってきた。「かまぼこ板の絵コンテスト」や「役場美術館」などのユニークな取り組みは、全国からも注目されている。
 そのなかにある城川町生活研究協議会は、弁当や惣菜の販売を行い、ふるさとの味を伝承する活動を続けている団体だ。しかも、この弁当は、とても美味しいと評判になり、こうした地域団体の地域貢献活動の成功例となっている。
 弁当づくりは、宝泉坊ロッジの隣にある「城川ふるさと創作館」の調理室を利用して行われている。清潔に保たれた機能的な空間だ。

▲彩りよく盛られたお弁当

ふるさとの味を継承する

 代表の山内美智恵さんは、当初から弁当づくりに携わってきた。きっかけは役場からの要請だった。地域に弁当を販売しているところが少なく、独居老人の食事を助けようと、この事業は船出した。
 次第に、美味しさが評判となり、現在は、老人ホームや役場からの注文に加え、「きなはいや」や「どんぶり館」などでも販売している。
 この事業を通じて、「みんなが一生懸命働いている。働く場所があることと、社会に参加しているという意識が、みんなの心を若く、活動的にしている」と山内さんは語る。また、「負けないぞ」という競争意識がこの活動の励みになったという。

▲活動拠点のふるさと創作館

人気の弁当でふるさと自慢

 担当責任者が味の決定や材料の購入を行う。手分けして山菜採りをすることもある。曜日によって担当が異なるため、その曜日のファンがいるそうだ。
 材料費を押さえるために、農家から直接購入する。「そのときに、美味しい材料は何かということも教えてもらうんです」と山内さんは笑う。「ふるさとの味を通じて、ふるさとの大切さを感じてくれれば」と山内さん。 
 城川は人情が優しくて、自然の豊かなところだと協議会のみんなが口にする。ふるさとの良さをいっぱい詰め込んだ弁当づくりにみんなで励む姿は、「ふるさと」ならではの光景だ。城川の弁当は「ふるさとの誇り」を体現しているのである。

 
四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画

@