▲事務局長の安岡さん

規格外トマトを活かす

NPO法人日高わのわ会事務局長 安岡千春さん

その人らしくあたりまえに
暮らせる日高村を目指す

 高知市から西に車で約30分ほど走ったところに高岡郡日高村はある。高知県のほぼ中央部にある日高村は、国道33号線沿いの、のどかな農村だ。人口約5千人の小さな村にもかかわらず、ここにはユニークなボランティア団体がある。
 平成15年に日高村のお母さんたちが集まり、子育て中の女性や子ども、障害者などの就労を支援する「わのわ」を結成、平成17年3月にNPO法人『日高わのわ会』とした。「わのわ」の「わ」は「人の和」「話の輪」「平和の輪」の意味で、「歳をとっても、障害をもっても、その人らしくあたりまえに暮らせる日高村」を目指す団体だ。
 安岡千春さんは、設立メンバーとして当初から参加し、『日高わのわ会』の事務局長として活躍している。「みんなのできることを繋いだら、働く場ができる。それが日高村を変えていくパワーになる」と安岡さん。「運営は大変だったが、ようやく軌道に載りつつある」と笑顔を見せる。

▲「喫茶わのわ」では、トマトソース
たっぷりのパスタが食べられる。
▲規格外のトマト

規格外のトマトを活かす

 日高村の特産品に高糖度の「シュガートマト」がある。農作業の手伝いに行くうちに『日高わのわ会』のお母さんたちは、キズのあるトマトに着目した。自然に近い状態で育てられるため、規格外のサイズや、キズのあるものもできるが、それらは出荷されない。甘さが強く、味わいも同じなのに、見た目だけの理由で廃棄処分となってしまうことがもったいない。
 規格外の方が人も物も味がある。素材の味を活かし、シェフのレシピを基にトマトソースを誕生させた。3時間煮込み、手間ひまかけてつくったソースは、お母さんたちの笑顔と愛情のエッセンスで、美味しさが倍増する。そのうえ、日高村のおじいちゃんたちがつくったタマネギ、ニンニクなどの農作物で、おじいちゃんたちの笑顔もさらに加わる。
 できあがったトマトソースは、茹でたパスタにあわせるだけで、高級レストランに引けを取らない味となる。トマトの濃厚な味とハーブのバランスが絶品だ。その味は、「モンドセレクション」の栄冠を得ている。

 
喫茶わのわ1号
高知県高岡郡日高村沖名3-2
TEL 0889-24-4004
【営業時間】9:00~15:00
定休日/土日祝

 

喫茶わのわ2号
高知県高岡郡日高村本郷512
TEL 0889-24-7242
【営業時間】
月~土曜日:8:30~15:00
金曜日のみ:8:30~14:00
定休日/日祝
四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画

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