山内満子(やまうち・みつこ)
▲表彰風景

農林水産大臣賞を受賞して

遊子漁業協同組合女性部 部長 山内 満子

 平成24年3月1日・2日に東京都で開催された「第17回全国青年・女性漁業者交流大会」地域活性化部門に、私たち遊子漁協女性部は、「育ちざかり、遊子―元気な子供たちの将来に向けて―『遊子の台所プロジェクト』」と題して発表をする機会を与えていただいた。結果、取り組みや努力が評価され最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。
 この受賞は、平成22年11月26日に始動したキッチンカーの活動にまつわるものだったが、そのスタートからの成功は、奇しくも四B連との出会いだったといっても過言ではない。
 遊子漁協女性部は、昭和30年から環境問題、魚食普及活動を中心に精力的に活動を続けてきたが、近年の不況や浜の環境の変化から平成19年には解散の危機に直面した。しかし、やる気のある部員だけでも続ける決意をし、150名から51名に減った部員で再出発をした。
 その後は、諸活動、商品開発や販売行脚を続けること1年余り。家業と子育ての間での活動の中で、販売に関わる手間を省力化できないかと考えはじめ、「キッチンカー」のアイデアが浮上した。1年以上の準備期間を経て販売、商品、デザイン等ありとあらゆる知恵を絞って、愛媛県庁にて新商品と車の発表までこぎつけた。この時点で部員は、30名にまで減少していた。しかし、増減を繰り返す中で若い部員たちへと入れ替わり、26歳から60歳の部員で、平均年齢は45歳となっていた。 
 車の発表はしたけれどそれからの予定が全く見えない状態だった。そこで思いついた解決策が、ホームページで偶然見つけた「四国B級ご当地グルメフェスタ」に参加することだった。この出会いが私たちの本当のスタートだった。新たな商品開発に部員がひとつになって取り組んだ結果、その後も順調に活動を継続できた。 私たちの本業である養殖業の顧客は、主に仲買人だが、この活動をすることによって真のお客様と直接対面でき、「買っていただく」という謙虚な気持ちを学習できた。この気持ちを忘れず日々活動していこうと考えている。
 今でも部員からは、「四B連さまさま」との言葉が飛び出してくる。あの時の出会いと経験がなければ、現在の私たちはなかったと思う。
 また、この受賞をきっかけにして、遊子へ訪れる方が日々増えている。このチャンスを逃すことなく新たな展開をしていこうと部員一同気持ちを引き締めているところだ。

四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画

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