香川県
すじ肉入りお好み焼き 全域
讃岐もんじゃ焼き 高松市
たこ判 三豊町
かっしゃ焼き さぬき市
徳島県
金時豆入りお好み焼き 全域
むぎ米三郎だんご 東みよし市
愛媛県
三津浜焼き 松山市
瀬戸焼き 新居浜市
高知県
野菜たっぷりお好み焼き 全域
ペラ焼き 土佐清水市

町の人びとに愛される懐かしい味

 権威ある日本コナモン協会の定義によると、「粉もん」とは粉を使った料理の総称で、たこ焼き、お好み焼き、うどん、そば、パン、パスタ、餃子、肉まん、団子汁など、小麦粉、米粉、とうもろこし粉、豆粉とさまざまな粉をベースにつくられた食べもののこと。しかし、今回は、麺料理やパンを含まない、お好み焼きやたこ焼きを中心に紹介する。
 四国のお好み焼きを大阪風、広島風と大別すれば、愛媛県には広島風が多く、香川県、徳島県は大阪風、その折衷が高知県といったところになる。また、県ごとにお好み焼きの内容が異なるのも注目したい点だ。
 愛媛県松山市の「三津浜焼き」は、対岸の広島県の影響を大きく受けている。異なる点といえば、牛脂をたっぷり使い、うま味を演出する。香川ではすじ肉が入る。徳島県では、甘く煮た金時豆を入れる「豆焼き」があり、フイッシュカツを混ぜた「カツ玉」、トッピングにエビのかき揚げを乗せ「天玉」がある。高知県では、地元でたくさん採れる野菜をたっぷり入れる。大量のネギやタマネギなどが、お好み焼きに入るのである。
 内容の多彩さに驚くばかりだが、、これらの変わりだねお好み焼きは、地元定番のお好み焼きなのである。
 もんじゃ焼きといえば、東京月島が本場だが、讃岐うどんが入り、どろりとした状態で食べる「讃岐のもんじゃ焼き」もある。これは高松の居酒屋で誕生した料理だ。
 大判焼きの型で焼くたこ焼きの「たこ判」は、30年の歴史を誇る香川県三豊市の名物。西讃では、ポピュラーなおやつとなっている。
 高知県土佐清水市の「ペラ焼き」は、一銭洋食の伝統を引き継いでいる。60年近くも続く元祖ペラ焼きの店は、地元の方々のみならず県外の人びとを引き寄せている。
 四国の粉もんは、懐かしさを誘う地域限定。その地域のみに継承される味は、心をあたたかくさせてくれる愛情がたっぷり入った料理なのである。

四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画

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