★食品の最適保管条件について
食品(食材)を鮮度良く保存するためには、食品の劣化をいかに少なくして新鮮さを保つ事です。そのために必要な食品(食材)の最適な保管環境(条件)について説明させていただきます。
①低温で保管する
食品(食材)は氷結点寸前(物が凍り付く寸前の温度)の温度で保存する事が理想です。
②温度を一定に保つ
食品自体の温度が高温・低温と温度変化を繰り返すと食品内の細胞組織が膨張と収縮を行いドリップ(旨み成分)が流出してしまいます。その結果食材が変色します。
③高い湿度で保管
湿度の低い乾燥した場所では、食材のみずみずしさが奪われ肉・魚類は乾燥し色が黒くなり野菜類はしおれ、変色してしまいます。
④風、光を当てない
風が当たると乾燥・酸化し食材がしおれたり変色したりします。光が当たると紫外線が必要な栄養素を分解したり、脂肪の腐敗を促進し変色したりしおれたりします。
⑤庫内を清潔に保つ
カビ・細菌などの繁殖3条件は、豊富な栄養+適度な温度+適度な水分 です。厨房内はこの3つの条件が揃う絶好の場所なため、冷蔵庫の庫内は常に清潔に保つ事が重要となります。
このように食品(食材)の劣化を抑えロスを少なくする事も重要ですが、安心して食事を楽しんで貰うには、食中毒予防の観点からも清潔に保つことに十分気をつけてもらいたいと考えております。
これからの季節、特に注意が必要となる、『食中毒』についてお話します。
手指・まな板、包丁等の調理器具からの二次汚染を防ぐ「食品に菌をつけない」、温度・湿度管理の徹底をする「菌を増やさない」、鶏肉、豚、牛肉、卵は十分に加熱し、熱を通さない物や調理器具は塩素系殺菌剤で殺菌する「菌を殺す」が食中毒予防の三原則です。
調理後すぐに食べていただける料理だけではなく、お弁当やお惣菜のように食事までの時間がある食品もあり、確実に実行していくのは大変気の遣うところです。食に携わる方々は、安心して食事を楽しんで貰うため、手を抜かず賢明な努力をされておられます。
その中で、より効率良く安全な調理、衛生管理を行えるよう、我が社ではご提案をさせていただいております。又、無駄な動きをなくす動線を考慮した厨房設計、厨房機器からの排熱による厨房環境の改善など、調理に携わる方の働く環境改善も、衛生管理に徹して貰うためには重要だと考えております。 |