岡原雄二(おかはら・ゆうじ)

▲讃岐職人800
 さぬき麺機株式会社は、うどん・そば・ラーメン・パスタ店の繁盛を支え、冷凍讃岐うどんを始め製麺システムの全自動化で日本の製麺業界に多大な実績を誇る。

①麺をこねる講習風景
②だし用いりこのチェック
③讃岐うどんに欠かせない「揚げもの」
④「揚げもの」講習風景
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「めん」でご当地グルメ創作を

さぬき麺機株式会社代表取締役 岡原雄二

「めん」は重要な食文化

 過去6回の「B―1グランプリ」のベストテン60のうち21がめん料理です。ことにここ2回は5メニュー続いています。直近の第6回姫路大会でみますと、1位=ひるぜん焼そば、2位=津山ホルモンうどん、4位=浪江焼麺、6位=石巻茶色い焼きそば、7位=勝浦タンタンメン、となっています。
 いっぽう、沈滞気味の日本を脱して海外に活路を求める外食産業に「めんの店」が圧倒的に多いという事実があります。今や「めん」は、日本の食文化になくてはならない食材です。

 ここで「めん」と表記するのは、コムギ粉製品にかぎらず、そば、ビーフンからこんにゃくめんにいたるまで、広く「穀物粉を細長く加工した食材」を包含するためです。「麺」は本来コムギ粉製品だけを指していました。
 新しい感性で新しいB級ご当地グルメに取り組むためには、このように新しい定義も必要ではないでしょうか。さつまいもめん、じゃがいもめん、さかなめん、というのも実際にあります。

基本形は「うどん」

 とはいうものの、ここでは、基本を学ぶために本来のコムギめんに限ることとします。
 めんの基本形は「うどん」です。うどんはコムギ粉と水と塩からつくります。一見単純なようですが、3つの素材それぞれが多彩で、その上さまざまな組み合わせと組み合わせ方(加工法)がありますから、結果的に無数の製品がありうることになります。その中から、ご当地の事情にマッチした=ご当地の文化を反映した製品を選び出すのが「ご当地グルメの創作」になると考えます。
 コムギ粉=産地、グルテンやアミロースの含有量。水=硬度、ミネラル含有量。塩=天然塩、どこの海域の蒸溜塩か。製法=手延べか手切りか。形=丸めんか平めんか、太めんか細めんか。熟成工程=有り(通常のうどん)か無し(打ち込みうどんやダンゴ)か。
 これらを、ダシや具材や調理法との相性を勘案しながら選んでいくわけです。

 四国の既製品でいいますと、手切りうどんは讃岐うどんがダントツに有名で、手延べうどんは小豆島産、そうめんは、小豆島のほか松山の五色そうめんが知られています。それぞれ各地のメーカーが特色ある製品を出していますから、縁と好みで選べばいいでしょう。

お気軽に見学を

 ある程度量がまとまり、かつ独自色を出したいということになれば、自家製麺という選択肢が出てきます。広い場所、大きな設備、高額の資金を想像するかもしれませんが、かなりの程度までの「ご当地グルメ」をまかなうくらいなら、家庭用中型冷蔵庫くらいの大きさの機械でじゅうぶん間に合います。操作も簡単です。
 自家製麺の長所は、コストを削減することができるほか、長い目でみて雇用を生み出すことができるところにもあります。

 「百聞は一見にしかず」です。勉強のためでけっこうですから、いちどお気軽に弊社の研修センターを見学していただければと思います。研修センターは香川県の研修委託も受けており、製めんだけでなく、原料粉から調理までの基礎知識を学んでいただくことができます。見学の際のご質問もうけたまわります。そのような中から、「郷土のグルメをどのように創り上げていくか」のアイデイアが浮かんでくるにちがいありません。

四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画

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