祖谷地方独特の
そば米とは?
そば米は、そばの実を殻のまま塩ゆでし、そのあとムシロで天日干しをして殻をのぞいて乾燥させた祖谷地方独特のもの。そばは粉にして使うのが一般的だが、祖谷地方では正月や祭りなどの行事食に使われる。そば米は、簡単に湯でもどり、腹もちもよいので、干飯と同じく非常用の携行食としても使われた。
米の代わりに、そば米をよく洗い、ゆでて水気を切っておく。醤油、酒、塩でだしをととのえてすまし汁にし、鶏肉、ニンジン、シイタケ、ちくわ、油揚げなどを加える。最後にそば米をいれ、ネギやミツバを吸い口にあしらう。
フーフー吹きながら食べるそば米雑炊の味は、まさに、素朴なふるさとの味。サラリとして味がよく、日もちもするし、栄養の面でも良質と、現代の人びとに最適の料理だ。 |