高知県人が自慢する
カツオ料理の代表
貝塚の出土品から推測すると、高知では4000年ほど前からカツオは食べられていた。高知県の魚でもあるカツオは、高知県人のDNAに深く刻まれているということになるのだろうか。
カツオの旬というと初夏のようだが、高知では一年中、カツオを楽しむ。3月末から土佐近海に回遊してくる「春カツオ」は、香りと若々しい身を味わう。大きく成長した8月以降の「秋カツオ」は重厚な味だが、皮がやや堅くなる。皮と身の間にうま味を含む脂肪があるので皮をとってしまうと美味しさが半減する。そこで登場したのが、皮の下の脂肪を火であぶる「タタキ」という調理法である。生臭さが消え、皮が邪魔にならなくなる。
厚めに切られたカツオをたっぷりの薬味と二杯酢で食べる。「カツオのタタキ」のタレや薬味には地域差があり、塩をまぶして食べる「塩タタキ」も最近人気がでてきた。
「カツオのタタキ」の名のいわれは、母屋の土間(たたき)で藁を焼いてつくったという説と、焼く前に塩を手のひらにまぶしてカツオを叩くという説があり、どちらが正しいかはわからない。間違いないのは 「カツオのタタキ」がおいしいということである。 |