海と太陽の恵みを丼に
高知県の東部に位置する安芸市は、三菱財閥の創立者である岩崎弥太郎の出身地とともに、阪神タイガースの春季キャンプの地としても知られている。
安芸市のもうひとつの名物が「じゃこ」である。獲れたばかりの新鮮なイワシの稚魚を釜あげし、日照時間日本一の太陽の下で天日干し。その「じゃこ」の美味しさを広げようと考案されたのが「釜あげちりめん丼」だ。
その成果が、今年の3月31日から4月1日に開催された「第3回土佐の食1グランプリ」での優勝だ。安芸「釜あげちりめん丼」楽会(AKG21・山本美栄会長)の活動が評価された格好だが、丼も人気を集めている。
「釜あげちりめん丼」は、ご飯に「ちりめん」を置き、海苔、大根おろし、大葉、ゴマなどの薬味が彩りを添える丼。薬味の爽やかさとユズ風味のタレが、ふわふわの食感と口溶けをさらに美味しく演出してくれる。
『廓中ふるさと館』の川竹満寿子さんは、「グランプリを取ってから、倍近くに注文が増えた」と語る。小鉢と汁、香物がついて700円。かき揚げ丼が800円。
野良時計の隣りにある『高園茶屋』の畠中美幸さんは「ランチタイムのみなのに、開店してすぐ注文があることも」と微笑む。単品で750円。煮ものと味噌汁、ゼリー、香物がついて900円。
「AKG21」の活躍で火がついた「釜あげちりめん丼」人気。地域の話題を独占しそうな気配である。 |