「B級グルメ」は、安価で日常的に食べられている庶民的な飲食物のこと。
このページではA級・B級にこだわらず、
地域の人々に親しまれている食材を使った料理や、
地域の人々から愛されてきた料理の「ご当地グルメ」をご紹介しています。
▲笑顔の素敵な「常連」のご主人、北川さん。
割烹 常連
高知県四万十市中村小姓町33
TEL0880-35-2360
定休日/日曜日(連休の場合は最終日)
営業17:00〜22:00
http://www4.ocn.ne.jp/~ziyouren/

熟練の技と鮎を堪能する

何度も訪れたい四万十川
 静岡県柿田川、岐阜県長良川とともに「日本三大清流」のひとつに選ばれているのが四万十川だ。緩やかな傾斜のため、ダムや水力発電などの施設がつくれないことが「日本最後の清流」につながった。
 一年を通じて、キャンプ場やカヌー体験、川釣り、サイクリングなど、雄大な自然を満喫できるため、四万十川のファンは多い。また、貴族の一条氏がこの地を支配したことで「土佐の小京都」と呼ばれ、碁盤の目の町並みや町名にその面影を留めている。
 創業60年の老舗『割烹 常連』は、旧城下町の小姓町、新四万十ロイヤルホテルの近くに位置する。ご主人の北川辰彦さんは二代目にあたり、中村料理飲食組合の組合長も務める。

海、山、川、里の味
 四万十市は、太平洋にも近い。北川さんは、「四万十は海、山、川、里、すべての新鮮な味が楽しめる。こんな所は滅多にあるものじゃない」と胸を張る。『割烹 常連』の料理も、山海の旬の食材をふんだんに使って四万十のふるさとの味を提供し、お客様に満足感を与え続けている。
 『割烹 常連』では、カツオのタタキはいうまでもなく、鮎の塩焼き、四万十川の手長エビやアオノリの天ぷら、ゴリの卵とじなどの他に、鹿やイノシシの肉も食べることができる。
 ゴリの名前の由来は、四万十河口から五里以内で獲れるためだという。

鮎の香りと味を楽しむ
 今回は、その数多いメニューの中でも、四万十川の魅力を感じられる「鮎めし」をいただいた。
 軽く炙った鮎の頭と骨でダシを取り、ほぐした身をご飯に入れて、少量の醤油で炊く。醤油の味が、鮎の香りと旨味を引き立て、上品な味になる。たおやかで優しい四万十川で育った鮎のすべてを堪能できる料理だ。
 「日本一の清流で育った四万十川の鮎は、香りが違います。美しい四万十川の川底に生える苔を食べた鮎だからこそ、香魚といわれるんです。本物の鮎を楽しみたいなら、四万十の鮎じゃないと…」と北川さん。
 鮎の活きの良さは、身体のぬるみでわかるという。天然鮎ならではの香りと味は、四万十川の贈り物だ。
 カウンターに置かれている食材選びの確かさと「鮎めし」づくりの手際を眺めていると、他の料理も食べてみたくなってきた。
 四万十市を訪れた際には、再び、この暖簾をくぐろう。勿論、地元の旨い日本酒もいただこうと思う。

四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画
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