「B級グルメ」は、安価で日常的に食べられている庶民的な飲食物のこと。
このページではA級・B級にこだわらず、
地域の人々に親しまれている食材を使った料理や、
地域の人々から愛されてきた料理の「ご当地グルメ」をご紹介しています。
【団体】小豆島手延素麺協同組合

小豆島の風土が生んだ
伝統の逸品

 瀬戸内海に浮かぶ周囲約140キロの小豆島には、土庄町と、平成18年(2006)に内海町と池田町が合併して誕生した小豆島町がある。
 小豆島は、日本におけるオリーブ発祥地であり、島出身の壷井栄の小説を映画化した『二十四の瞳』の舞台としても知られている。その他にも日本三大渓谷美に数えられる寒霞渓や農村歌舞伎舞台など、数多くの観光スポットがある。
 穏やかな気候と豊かな自然に恵まれ、醤油、佃煮などの食品業、農業、大坂城石垣にも使われた花崗岩を加工する石材業、観光関連業やオリーブ製品の製造業も盛んだ。海と山の美しい自然に囲まれた島は、多くの観光客で賑わう。
 「島そうめん」は小豆島の名物だ。慶長3年(1598)に伊勢参りに出かけた池田の住人が(現・奈良県桜井市)でそうめんのつくり方を習い、島の人々に技術を伝えたのがはじまりという。そうめんづくりは、冬の農閑期を利用できることに加え、家族の労働だけでも製造できるため、島の産業として定着した。
 昭和26年(1951)、現在の素麺組合の基となる「小豆島手延素麺製粉協同組合」を結成して技術向上に努めた。
 小麦粉と塩水を混ぜて練り、一本の太いヒモ状にする。熟成と伸ばしをくり返し、麺を徐々に細くし、表面にゴマ油を塗り、縒をかけながらさらに細く伸ばしていく。天日に干して乾かした麺を切れば「島そうめん」の出来上がりだ。昔は、麺生地を足で踏んで丸状に薄く伸ばしていたという。
 美味しさの秘訣は、良質の小麦粉を使い、島特有の明るい太陽の光と潮風による天日干し。そして、最終段階で、ゴマ油を塗ることで、風味とのどごしが良くなり、細くてコシのある「島そうめん」になる。
 小豆島で、10月から3月末にかけて、シーツやカーテンのように白いそうめんが陽の光を浴びる風景は「門干し」といい、そうめんを太陽の力で乾燥させる。小豆島のそうめんに、心やさしい味がするのは、太陽の恵みのせいかもしれない。

四国B級ご当地グルメ連携協議会(四B連)
一般社団法人 四B連企画
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