シンプルに卵と麺、これは
うどんのカルボナーラ

　「かまたま」は、茹でたうどんの麺に生卵をかけ、 その上からだしや醤油などをかけて食べる。温度と時間によって変化する卵と麺のコラボを楽しむ「かまたま」は、まさにうどんのカルボナーラだ。
　元祖「かまたま」といわれる羽床の「山越」は、『恐るべきさぬきうどん』で紹介されるまでは、小さな製麺所だったが、今や観光バスが何台も訪れ、店も大きくなって庭園まである施設に成長した。まさに恐るべき「かまたま」の威力である。
　香川県以外の人には、「ぶっかけ」「醤油うどん」「釜あげ」などのメニューはなかなかわかりにくい。「ぶっかけ」は、麺に濃いめのダシをかけて食べる。麺やダシは、冷たいものも熱いものも、どちらも選ぶことができる。「醤油うどん」は、茹でたうどんに醤油をかけたもの。「釜あげ」は、茹でたうどんを茹で湯とともに器に入れ、だしにつけて食べる。
　ダシよりも麺を楽しむ讃岐うどん。麺のコシとキレ、弾力をノドで楽しむには、シンプルな方がいいのかもしれない。
　ちなみに、香川県のサーカーチーム「カマタマーレ香川」はこの「かまたま」から取った名前だという。