|
|
|
1.三津浜焼の特徴である牛脂をのせる。2.たっぷりの野菜が入っている。3.卵を割って土台を乗せる。4.形を整える。5.二つに折るのも三津浜流。6.たっぷりのソースを塗り、魚粉と海苔をかければできあがり。 |
|
|
港町に受け継がれた
「一銭洋食」の伝統
三津浜は、古くからの港町。三津浜の細く入り組んだ路地には小さなお好み焼きの店が多く、多くののお好み焼き店が、それぞれこだわりの味を競っている。
「三津浜焼き」の歴史は古く、戦前の「一銭洋食」にまでさかのぼるという。モダンな食べ物「一銭洋食」とは水に溶いた小麦粉を鉄板で焼き、ネギなどを乗せて焼いた手軽な庶民の食べ物。お好み焼きの原型である。
通に言わせると「三津浜焼きは広島風お好み焼きより歴史がある」そうである。調べてみると、三津浜のお好み焼きのルーツは、もともとは駄菓子屋の一角で食べていた「おやつ」。子どもたちが食べるようにと、持ち帰りも多い。いわば、三津浜の人びとのソウルフード。戦後の誕生という「広島焼き」より歴史は古い。
薄く焼いた生地に麺をはさむ方法は、 「広島焼き」と同じだが、「三津浜焼き」は、生地が薄く、クレープのような生地を折りたたむようにして、麺と具をはさんで仕上げる。生地に挟まれて蒸し焼きにされた野菜の甘さがソースの味と溶け、至福の味わいを醸し出す。
「三津浜焼」独特の具材は、薄く切った「ちくわ」と「魚粉」、麺に混ぜる「牛脂」、「天かす」である。それぞれの味が渾然と溶け合って、キャベツたっぷりのお好み焼きへ甘みとコクをさらに増す役割を担っている。
また、麺を注文のときに「台付き」と言うことが重要である。言わないと、ただの焼きそばや焼きうどんになってしまうから、気をつけよう。 |
|
|