八幡浜ちゃんぽんで
町を元気にしたい!
八幡浜市は、四国の西の玄関口と言われ、古くから九州や関西地方との海上交易により港町として栄えてきた。
「八幡浜ちゃんぽん」が誕生したいきさつは、太平洋戦争で「ちゃんぽん」の味を覚えた復員兵が地元の食堂でその味をつくらせたとも、店主が体験した「ちゃんぽん」を地元の食材を使って、新しい「ちゃんぽん」として再現したともいわれている。
八幡浜ちゃんぽんのスープは、鶏ガラ・鰹・昆布などの海鮮だしをあわせた黄金色のスープで、あっさりとした風味が特徴。麺は太目の中華麺で、本場のちゃんぽん麺とは大いに異なる。たっぷりの野菜に豚バラ肉、八幡浜特産品の蒲鉾・じゃこ天など水産練り製品が具材として使われる。目の前の海で捕れる海産物に執着していないのは、かつて「八幡浜ちゃんぽん」が日常と離れた「ごちそう食」であった名残りではないだろうか。
今や、「八幡浜ちゃんぽん」は「ソウルフード」として市民に愛され、食堂やレストランだけに留まらず、ジャンルを超えてカフェ、居酒屋、ホテル、お寿司屋など、多彩な店で食べられている。現存する最も古い提供店は、昭和23年(1948)の創業だ。
また、平成22年(2010)には、八幡浜市商工観光課内にちゃんぽん係長が誕生。ゆるキャラのぬいぐるみとともに、まちおこしに励んでいる。 |